革のような紙で作る理由。
革のようですが、紙です。
Zephyr Rhythm Gridのケース・カバーは「紙製」です。
紙の持つネガティブなイメージ。
一見、「革のようで紙」ということで、まず驚いて頂いたり、ご興味を持って頂けるのですが、
その後見た方の脳裏に浮かぶのは、
・珍しいけど何で紙なの?
・耐久性は大丈夫?
・水が少しでも付いたら終わり?
・紙なのに結構高くない?
と、ネガティブなものであることが多いと思います。
ここでは、よく言われる上記4点に対して、制作サイドの意見ではございますが、
回答させて頂ければと思います。
珍しいけど何で紙なの?
それは、「見た目は革なのに紙なので非常に薄くて軽い」からです。
革製ケース・カバーにありがちな、厚みのせいかどうしてもごわついてしまう点や
重くなってしまう点を気にしなくていいところに、素材として非常に魅力を感じました。
そして表面素材に厚みが無い分、「芯材」としてかなり厚めな厚紙を使用し、ハードカバーの本のような
強度を持たせることが出来ました。
表面素材、芯材に紙を使うことで、触り心地は非常に手に馴染む温かみのあるものになっていると思います。
ただ、苦労した点は「加工」です。ケース・カバーなのですぐ壊れてしまっては意味がありません。
素材としての強度は問題無かったのですが、利用に耐えうる設計、丁寧な製作は予想を超えて大変でした。
紙加工の域を超えた要望に全力で応えて頂いた紙加工工場の社長様には大変感謝しております。
今でこそ、いろいろなガジェットのケースやカバーを出していますが、
記念すべき第1弾ケースである初代iPad用ケース「LIBRO」を開発しているときは
「完成は無理なのでは?」と何度も思いました^^;
耐久性は大丈夫?
「紙」と聞いたらこれは誰でも思ってしまいますよね。
ただ、Zephyr Rhythm Gridで使用しているこの「革のような紙」は
「ハードカバーの本に使われるような丈夫な高級紙」よりしっかりとした強度を持った素材なのです。
(この素材を作っているメーカーさんは内装用の壁紙も作っているそうです。
あの丈夫さを持たせつつ、紙として加工できるレベルまで薄くした素材ということです。)
分類的には貼り紙素材(上紙)と言われるものなのですが、
思い出してみてください。「ハードカバーの本」が読み込んでいく
数日や数週間の間でボロボロになったりしませんよね?
しかも結構ラフに扱っていると思います。
普通に使っている分には、ダメージは割と少ないと思いませんか?
そして前述しましたが、ケース・カバーとしての利用に耐えうる
ハードカバーの本以上の丁寧な「加工」を施してあります。
人によりダメージの具合はそれぞれとは思いますが、設計上、
「毎日相棒のように持ち歩いて、半年は壊れない」耐久性を意識して開発しております。
上記は確かに本革などと比べれば遙かに耐久性は低いですが、
価格面、合成皮革などでもすぐ色落ちしてしまったり破れてしまったりすることと比べて頂ければ、
決して耐久性が低すぎて、商品としての存在価値が無いものでは無いとご理解頂けると思います。
水が少しでも付いたら終わり?
この素材は撥水加工がしっかりされているわけではないのですが、
少しの水滴や、醤油などの液体は付いてすぐ拭き取れば、染みなどは全く残りません。
と言っても水に長時間全部浸かってしまった場合などは、おそらく中の厚紙がふやけてしまうので
厳しいと思います。
紙なのに結構高くない?
ちょうどいい、または安いと言って頂ける場合もございますが、
「紙」と言うことでやはり「価格が高い」イメージを持たれる方も多いように感じます。
こちらに関しては、2点ございます。
・表面の「革のような紙」素材が高価。下手な合成皮革より高い素材となります。
・前述したように製造において手加工を多く含むため。しかも出来る人は限られた職人さんです。
上記は製造コストの話ではありますが、きっとご満足頂けると思います。
もし弊社商品をご購入頂き、クオリティ的に高すぎると感じた場合は、返金させて頂きますのでご連絡頂ければと思います。
というわけで勝手に「紙製」のもつネガティブな部分をフォローしてみました^^;
何か他にも疑問点やご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
Zephyr Rhythm Grid
庄子 雄太